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複数枚折りの時代~復讐編~(4) リトライその2:レディメイド [折り紙]

複数枚折りの時代を書いた時から、
ペーパークラフトと折り紙の境界というものが気になっていた。
技法の自由度から単純に考えると「ペーパーアート目ペーパークラフト科折り紙属」という
分類になりそうなのだけれど、歴史的な出自は概ね独立であるようだし、
無理に包含関係を決めることは無いのかもしれない。
それでも、「アメノヒワシ」のおかげで、折り紙側からペーパークラフト側への
アプローチの1つの形が見えてきたように思う。

今回、作品を作るに当たり、1つのテーマを設けてみた。
それは「レディメイド」である。
ペーパークラフトと折り紙の違いについて「用紙形」を切り口として考えてみると、
 ペーパークラフト→任意形状
 アメノヒワシ→任意サイズの長方形(正方形?)
である。
これを、服飾のフルオーダー、イージーオーダーになぞらえて、
「レディメイド」に対応する条件として「同一サイズの正方形」を
対応させてみた、というわけ。

服飾におけるレディメイドの特長は「入手が容易」「安価」なので、
今回の制作方針も自然と定まってくる。
つまり「ペーパークラフトよりも労力を要するようではダメ」なのだ。
そこで、創作の中では、造形と工数のトレードオフを意識して、
お手軽かつコストパフォーマンスが高くなるように心がけた。

結果として、1枚の用紙で表現する部分が小さくなり、1体を形作るのに
50枚も使うはめになってしまった。
でも、狙い通り気軽に折ってみることができる作品になってくれたと思う。

10年くらい前に「同一サイズ不折正方形複数枚」という制約条件を考えていた。
その制約条件に対して、折り紙側からではなく、ペーパークラフト側から
1つの意味を与えることができたのはちょっと面白い感じがする。

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